モー娘。佐藤優樹さんを襲った過敏性腸症候群ってなに?
モーニング娘。'21の佐藤優樹の卒業が発表のお知らせが、LINEニュースで取り上げられていました。
モー娘佐藤優樹が12・13卒業 ハロプロも 「過敏性腸症候群」治まらず - 音楽 : 日刊スポーツ
休養をとりながらも、復帰を望む多くのファンがいたと思うと、本人とってもファンにとっても辛い時期ですよね…
今回の卒業の理由である「過敏性腸症候群」はヒトのQOL(生活の質)を下げる難しい病気の一つです。
過敏性腸症候群は、長時間の移動や活動を制限するとても厄介な病気です。
アイドルということもあり、長時間のライブ、長距離移動に長時間の練習と時間の拘束が長く、大変という言葉では表せられないくらいの辛さが本人にはあったと考えられます。
また、今のモー娘。は圧倒的なダンスパフォーマンスと歌唱力でファンを魅了するため、私たちが想像する以上の大変さがあったと考えられます。
過敏性腸症候群を他人事と考えてはいけません。
今のストレス社会では、誰しもがかかる可能性があるものなのです。
そんな過敏性腸症候群ですが、どのような理由で発症してしまうのでしょうか。
また、どのように防げばいいのでしょうか。
今回は、誰でもかかりうる「過敏性腸症候群」について考えていきたいと思います。
目次
過敏性腸症候群とはなにか
過敏性腸症候群は、通常の腸の検査では何も異常がないのにもかかわらず、いつも便秘や下痢、腹痛など異常を感じる症候群のことです。
内臓にある神経が、なんらかの影響により過敏になっていることで起きる症候群です。
(ちなみに、症候群とは、いろいろな原因で身体に現れるもののことを症候群といいます)
過敏性腸症候群の場合、通勤時の快速列車や新幹線といった長時間の移動を強いられる状況は辛い状態にあります。
長時間列車から降りれないことや、腹痛になったらといった不安感など、結果として活動に大きな制限をかけてしまいます。
過敏性腸症候群に罹ってしまう原因
過敏性腸症候群に罹ってしまう原因は、
ストレス
にあると考えられています。
その人が置かれる環境によって症状が出てくるかが変わります。
そのため、ストレスと感じるもの、例えば電車での長距離移動に対してストレスを感じているのであれば、快速列車や新幹線など長時間の乗車がストレスとなって症状が出てきます。
また、過敏性腸症候群は排泄した時に症状が緩和します。
そのため、トイレに行けなくなる環境、例えば長時間に及ぶ会議などで症状が出てくることもあるのです。
そのため、このストレスをどのように付き合っていくかがとても大切です。
自律神経を意識してストレスとうまく付き合う
これを読まれている方には、「自律神経」という言葉を理解している方もおられるかもしれませんが、ここで自律神経について改めて学んでいきましょう。
自律神経とは、自分の意思とは関係なく、刺激や情報に対して反応し、体の機能をコントロールしています。わかりやすい例でいうと、スイッチだと思ってください。
スイッチがオン(交感神経)になると、体を例にすると、活動に必要なエネルギーが体中に流れています。
一方、スイッチがオフ(副交感神経)になれば、体は休みの体勢に入ります。
このオン/オフはわかりやすく例えていますが、そのスイッチがオンになったり、オフになったりを1日に何回も行われています。
この自律神経は、内臓をはじめ、血液や呼吸にも関わっているため、生命維持には欠かせなとても大切な神経です。
状況に合わせてスイッチが入れ替わるのが理想的ですが、どうしてもストレスがかかっている状態だと、オフのスイッチを入れることはできません。
長期にわたるストレスはもちろんのこと、ショックな出来事など急に乱れる状況が今の社会にはありふれています。
このストレス社会の中で、オン・オフをいかに整えるかがとても大切だといえるのです。
では、どのように自律神経を整えていけばいいのでしょうか。
次に、整えるために必要な意識や行動について考えていきましょう。
自律神経を整えるための意識
結論から述べると、自律神経を整えるためには、ストレスをいかに避けるかが大切です。
例えば、朝の時間は、スイッチがオフからオンに切り替わる時間です。
朝は家を出ないといけない時間帯までゆっくり寝ていたいという方もいられるかもしれません。
しかし、朝の準備の段階で、スイッチがオンになっていない状態で動いてしまうと、どうしても忘れ物や、雨の日に向かない靴を履いてしまっていたりと不注意な状態が続いてしまいます。
この不注意が連鎖してしまうことで、階段から落ちてしまったり滑ってしまったりと、最悪の場合怪我をしてしまう…といったことがあるのです。
そのために大切なことは、
余裕を作る
ということです。
この余裕が次の行動にゆとりを持たせ、無駄なミスを予防することもできます。
余裕を作ると言われてもなかなか難しいですよね…
難しい人へのアドバイスとしては、以下のことを意識するといいです。
・やろうとしている行動を移す前に、次にやることを決めておく
・怒る状態を避けたいならば、相手に期待しない
・ゆっくり動く
・時間を30分早く見積もっておく
これら全て、ストレスを最小に抑えるために効果的です。
行動の前に、終わったら次にやることを決めておくという考え方は、勝手にたくさんあるタスクを簡単にシングル・タスクにしてくれます。
シングル・タスクとマルチ・タスクについてのお話は別の機会に譲りますが、人間はあれもこれもやろうとすることに向いていません。
どうしてもやることがたくさんあると、終わらないことにイライラしてしまうのです。
私も、研究のかたわら、このブログを書いているのですが、次にやることが決まっているだけで、取り組むことに対して集中できています。
また、動き出す30分前に行動に移せていることで、多少時間が伸びたとしても修正は可能です。
そのほかにも、怒ってしまうという行動は、相手に対しての期待でしかありません。
その期待に対して、下回る結果だとどうしてもイライラしてしまいます。
ならば、期待せず、相手がいてくれたことに感謝をすることの方がよっぽど気持ちが安定します。
期待しないという言葉は冷たいようですが、自分を守るためにはとても大切な考え方なんです。
自律神経を整えるための運動
自律神経を簡単に整える方法としては、
呼吸
が効果的です。
呼吸は運動なのかと思われるかもしれませんが、呼吸は全ての運動で基本となります。
やり方としては、3秒鼻から吸って、6秒口から吐くという感じです。
これは、どこでもできる呼吸法なので、ぜひ取り組んでもらいたいです。
また、テレワークを行なっている方は、30分に一回は斜め上を見て、この呼吸法を行なってみるのも効果的ですよ。
今回は、過敏性腸症候群について考えていきました。
ストレスと戦う現代で、1人でも多く伝わってほしい内容です。
今回のモーニング娘。‘21の佐藤さんの卒業は悲しいことですが、彼女の幸せな人生がこれからもっと増えていってくれたらと願っています。
また、みなさんも無理のなさらないように気をつけてくださいね。
1人で悩まず、医師へ相談してくださいね。
それでは。