TOKYO MER最終回直前!喜多見チーフから学ぶ、笑顔の効果
こんにちは。
医学大学院生のスズメです。
前回のMERの衝撃的なラストから1週間。
多くの人が、ラストの辛さから放心状態になったのではないでしょうか。
私もその1人です。
そんなMERも最終回がきてしまいました。
どのようなラストを迎えるのか、楽しみです。
さて、今日は喜多見チーフのチャームポイントともいえる、「笑顔」について考えてみたいと思います。
目次
喜多見チーフはなぜいつも笑顔なのか
MERの象徴と言わんばかりの存在であるのが、喜多見チーフ。
彼の言葉や行動で周りの看護師など大きく成長していました。
そんな喜多見チーフはどの状況であっても笑顔を絶やしていない姿が最も象徴的です。
喜多見チーフが常に笑顔な理由は、負傷者の方が不安であるから少しでも安心してもらうためだと考えられます。
作中でもそのようなことを言っていたような気もしますが、見逃していたり他のドラマでの書き換えなのかもしれないので違う意図があればご指摘いただければと思います…
また、喜多見チーフもそうですが、沢村一樹さんが主演の「Doctors 最強の名医」での相良先生も笑顔が印象に残ります。
医師がなぜ笑うのか
それは、不安を取り除くことも確かにあると考えられますが、他に医学的根拠があるからだとも考えられます。
では、笑顔の効果はどのようなものなのでしょうか。
笑顔の効果
笑顔の効果は、一言で述べると、「副交感神経を優位にしてくれる」ということです。
順天堂大学の小林弘幸教授は、笑顔を100万ドルもの価値があると述べています。
副交感神経とは、簡単に言うとリラックスさせてくれる神経だと理解してください。
人間には、副交感神経と対に交感神経があります。
交感神経は、戦闘の時に働く神経で、体を興奮状態にしてくれると思ってもらえれば大丈夫です。
喜多見チーフが直面する場面の全てが緊張の連続です。
例えば、トラック内で処置している姿があったり、二酸化炭素濃度が高い状態での処置など緊張状態が続く場面での苦闘が描かれています。
人の命がかかっている状態で、常に冷静な判断を迅速に下し、処置しなければなりません。
緊張状態に働く交感神経は、戦闘に特化するため、多少の怪我でも動けるように、血管を収縮させ、心拍数を上昇させます。
しかし、それと同時に呼吸が浅くなることで、血中にある酸素濃度を下げてしまい、脳へ十分な量の酸素を渡すことができません。
その対応として、副交感神経を刺激することが求められます。
副交感神経は、呼吸を深くさせることで十分な酸素量を得ることができます。
十分な酸素が脳へと周り、思考が回るようになるのです。
よくベッドの上でアイデアが浮かぶのは、リラックス状態に入ることで脳に十分な酸素が届いているからだと考えられます。
また、交感神経と副交感神経を共に上げることで「ゾーン」に入ることができるともいわれています。
ゾーンに入らないまでも、通常の処置をできるほどの思考と経験によって本来のパフォーマンスを行うことができるのです。
これは、何も医師に限ったことではありません。
生活の中で起きるトラブルなどに直面した時に行うことで効果があります。
どの状況に置かれている人でも取り入れていただきたい行動の一つです。
このことから、喜多見チーフが笑顔でいる理由がわかっていただけたかなと思います。
笑顔が出ないと言うなら、これをやろう!
笑顔の効果がわかったはいいものの、どうも笑顔になれる場面がない。という方もいるかもしれません。
その時の対応としては、「口角を上げる」。
これだけで十分です。
小林先生の研究によると、心からの笑顔でなくても、口角を上げるだけでも、同等の効果が得られるということがわかっています。
マスク生活が続いている中で、人目を気にせず、上げられので是非やってみるといいでしょう。
私も、よく電車の中で口角を上げています。
電車の中は特に、ストレスが多くかかるものです。
その環境だからこそ、口角を上げてリラックスする神経である副交感神経を刺激し、どのことにも動じない状態を作ることを意識しています。
まとめ
- 笑顔はリラックス効果がある
- 心からの笑顔でなくても、口角を上げるだけで、リラックス効果が得られる
TOKYO MERがどのようなラストを示すのか楽しみですね!
音羽先生が幸せな世界線があるといいな、と個人的には思っております。
それでは。
参考文献:
小林弘幸先生 著 「突き抜けるコンディション革命」2021 ワニブックス
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