【便秘に悩む女性へ】下剤に頼りすぎるのは危険!便秘の悩みを解消する方法
お腹も張り、出そうでもなかなか出てこない“便“…
女性の多くが抱える問題が、便秘だと言われています。
腸の問題は、大病に繋がりかねない問題なんです。
国立がんセンターの発表によると、2019年の日本女性のがん死亡数の第一位が「大腸がん」との発表がありました。
これは決して怖がらせたいというわけではなく、事実を述べているだけです。
たかが“便秘“と侮ることは危険だということを理解していただきたい…
便秘を解消し、ストレスなく生活を送ってほしいと願っているのです。
でも、便秘を解消するのに、お金をかけていくのは嫌だし、めんどくさいこともしたくない…
だから特攻薬として使われちゃうのが、“下剤“なんです…
便はスッキリ出るでしょう。
しかし、すぐに再発してしまう…
そういった悩みを解消するために「便秘の解消法」を噛み砕いて説明していきます。
今回の内容を学ぶことで
①便秘が起きる理由
②便秘を解消する方法
③便秘解消のためのストレスとの向き合い方
が分かります。
記事の内容は、順天堂大学医学部教授小林弘幸先生の著書『魔法のトイレ体操』をもとにまとめています。
便秘が起きる理由から対処法までを理解し、スッキリ生活を手に入れてください!
目次
腸の性格を知ろう
臓器はそれぞれに性質があるものだと私は理解しています。
例えば、脳なら直ぐに欲が出て来てしまう臓器ですし、
太ももにある筋肉群は、心臓へ血液を戻す力がある力もち。
腎臓であれば、大量に入ってくる尿を濃縮してくれる。いうならば、難しい本などを分かりやすく解説してくれるYouTubeなどの要約動画のようです。
腸はどうかというと、堅実で実直な性格。
日々の行いを大切にコツコツと取り組んでくれる臓器です。
一時の不摂生の影響から腸はガラッと変わってしまいます。
その影響の一つが、便秘として現れます。
辛さを緩和させるための方法はたくさん存在します。
その一つに下剤があります。
その場での状態の緩和には貢献してくれますが、腸を整えない限りぶり返してしまうのが、厄介なものです。
だからこそ、一日一日の生活に目を向け腸を整えていき、行ってきたこと全てが健康へとつながるといえるのです。
便秘に陥る“2つの原因“
①加齢
20代の方には、関係ないなと思われるかもしれません。
しかし、誰しもが平等に訪れるのが老化です。
20代前半では、ハキハキしていたのに、歳を重ねるごとに変化を感じてしまいます。
特に加齢によって落ちてしまうのが、筋力です。
筋力の低下により、排便を刺激するような排便反射を鈍くさせます。
加齢だから仕方ないと片付けてはいけません。
筋力をつけ、今の綺麗な自分が、5年後も10年後もその姿でいられる。
そんな自分を作れるのが、今の自分なんです。
②腸内環境
腸内環境は常に争いを続けている戦場のようなものです。
体にプラスの働きをする善玉菌、体に悪いことを誘発させる悪玉菌、この2つの細菌が縄張り争いをしています。その状況で、優勢の方に加勢する日和見菌。
腸内環境を整えていくために、善玉菌を増やしていくための食品をとっていくことが大切です。
納豆を始め、ヨーグルトやキムチなどの食品を積極的にとっていきましょう。
それに合わせて考えたいのがストレスとの付き合い方。
腸は、栄養や水分を吸収しながら、残りのいらないものを便として溜めていきます。
その中で、蠕動運動(ぜんどううんどう)といって腸は伸び縮みをしています。
この動きは、ストレスに敏感に反映されてしまうのです。
この運動を支えているのが、自律神経という神経です。
自律神経とは、体を常に安定に保とうとしてくれる大切な神経です。
この神経は2つに分けられます。
一つが交感神経といって、興奮するときに働きが強くなる神経です。
その逆にあるのが、副交感神経で、リラックスするときに働きが強くなる神経です。
交感神経は、ストレスがかかったときに強く反応を示します。
また、日本人の多くは交感神経が高い人が多いと言われています。
副交感神経をいかに上げていくかが大切なため、自然の音やリラックスできるような空間を提供するセラピーがあったりするのはそのためです。
話を蠕動運動に戻します。
蠕動運動と自律神経の働きとの関係ですが、
交感神経の働きが強い場合、蠕動運動が抑制され、副交感神経の働きが強い場合、蠕動運動が活発になります。
朝の便が出にくいのも、ここに関係しています。
特に、朝の時間で家を出ないといけない時間帯まで、寝ている人は焦りからイライラしてしまうため、ストレスが溜まってしまいます。
朝の時間を大切にしていきながら、腸を整える習慣を取り入れることで便秘解消へ続くと理解してもらえたら嬉しいです。
便秘解消の方法
便秘解消のためには、
①朝の時間に取り入れたい行動習慣
②便座の座り方を変える
③便座に座ったら取り入れたいエクササイズ
④日常生活で取り入れるエクササイズ
の4つが挙げられます。
それぞれについて解説していきます。
①朝の時間に取り入れたい行動習慣
取り入れたい習慣としては、
1.30分余裕を持った行動
2.水をコップ一杯飲む
3.朝食をとる
です。
行動習慣として、まず取り入れたいのが「水をコップ一杯飲む」ことです。
この行動の効果として、睡眠のときに失われた水分を補給することもありますが、臓器を起こす役割もあります。
尿意は別として、便意から朝起きてすぐにトイレに駆け込む人は少ないかと思います。
起きてある程度の時間が経ってから、トイレに行きたくなることが多いと思います。
それは、臓器が起き始め、動きを始めた証拠です。
臓器を起こす働きとして、コップ一杯を飲むことで、臓器を起動させることができます。
コップ一杯の水を飲み終わったら、朝食をとりましょう。
どうしても、朝食をとることが苦手だという人は、ヨーグルトとバナナだけでも大丈夫です。
起きた臓器に食べ物を入れることで、朝のエネルギーを蓄えることができます。
朝食をとるために、30分ほど余裕を作ることで、急ぐこともありませんし、忘れ物などイライラする朝のトラブルを抑えることができます。
②便座の座り方を変える
人間は、座った姿勢での排泄には向いていないということがわかっています。
座った姿勢は恥骨直腸筋という筋肉が直腸を曲げてしまうため、通しがよくありません。
本来、人間の排泄に適した姿勢としては、屈んですることが適しているため、和式を利用した排泄の方が好ましいともいわれています。
ですが、和式を見つけることも難しくなったこともありますが、どうも安心しないため、洋式の方が好まれます。
そのため、洋式の姿勢を和式に近づけることで問題を解決するのです。
姿勢としては、まず「考える人の像」の姿勢をとってください。
つま先を立て、前屈みの姿勢をとるのです。
そうすることで、直腸が筋肉に引っ張られることなく、通りやすい形となるのです。
③便座に座ったら取り入れたいエクササイズ
今回は基本的動作の3つをご紹介します。
他にも効果があるエクササイズが紹介されているので、詳細を知りたい方は、
『 魔法のトイレ体操 』の書籍を参考にしてみてください。
1)座った状態で、上半身を前屈みをしながらひねる
→イメージとして、右肘で左膝をタッチする感じです。
2)手を膝の上におき、姿勢を正していきながら、前後に体を倒す
3)手を上に伸ばし、手を組んで左右に揺れる
→「手を上に伸ばし」に関しては背伸びをイメージしてください。
特に便秘が辛いと感じたときに実践してほしいエクササイズです。
数は特に決まっていません。
無理の無いように動かしてください。
④日常生活で取り入れるエクササイズ
1)1:2呼吸法
これは、基本となる呼吸法です。
鼻から3秒ほど吸って、口から6秒ほど吐きます。
これを1分ほど続けてください。
長く取り組める時間があるのであれば、1分以上実施しても大丈夫です。
呼吸法だからといって、全然体を動かしていないように思われますが、呼吸のときに働いている横隔膜が上下運動することで、臓器に刺激を与えてくれます。
特に腸への刺激が効果的であるため、日頃取り入れたい行動と考えられています。
2)タッピング
指の柔らかい部分で、顔まわりをタップする動きです。
リズミカルにタップしていきましょう。
眉毛の上や輪郭、頭の上までタッチしていきましょう。
コツは、優しく触っていくこと。痛いほどの力ではやらないようにしてください。
それ以外でも日常に取り入れたいエクササイズがたくさんあります。
効果は必ずあることは、多くの研究で明らかとなっています。
気づいたときに、ちょっと取り組むだけでも効果がありますので、試してみてください。
その他、効果があるエクササイズを紹介されているので、是非お手元にとってみてください。
まとめ
今日は、順天堂大学医学部教授小林弘幸先生の『魔法のトイレ体操』から便秘解消方法について考えていきました。
要点として
- 根本的な便秘解消には腸を整えることが大切
- 便秘の原因は、①加齢に伴う筋力の低下、②腸内環境が悪化しているから
- 腸のための生活は朝から始まる
- 絶対の効果があるトイレに行った時にエクササイズと日頃のエクササイズを取り入れる
以上になります。
便秘は必ず改善します。
ですが、苦しい状況が続いている場合は、医療機関に行っての対応も大切です。
無理の無いように、少しずつ自分のペースでやってみてください!
それでは。
参考資料:
国立がんセンター 最新がん統計 より
以下リンク:https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html
小林弘幸先生 著 『魔法のトイレ体操』